有名大学病院で形成外科医として第一線で活躍していた経歴から注入技術のエキスパートへ華麗なる転身を遂げた古山先生。その実力は世界でも認められており、世界各国でNo.1の注入技術をもつと認められたドクター1名のみが選出される『「ASIA-PACIFIC ADVISORY BOARD MEETING」』に、日本代表ドクターとして2010年から毎年選ばれている。さらに国内では唯一の、ボトックス&ヒアルロン酸注入の医師向け認定注入指導医としても活動。「注入治療は外科手術以上に魅力的」と語るボトックス、ヒアルロン酸の注入技術に迫る。
打ち手により差が出るボトックス・ヒアルロン酸注射。
正しく使えば、外科手術以上に理想のエイジングケアができる。
―形成外科医から、注入治療のエキスパートになった経緯を教えてください。
日本で初めて行われたボトックス、ヒアルロン酸の注入治療は、それまで外科手術でしか叶わなかった理想のエイジングケアがボトックスやヒアルロン酸の注入でも同様にできるという提唱から始まりました。
この提唱と共に患者様も“よりダウンタイムが少なく”“自然でばれにくい”方法の注入治療を望むことが増えてきたため、僕自身も多くの患者様の要望に答えたいという一心からいち早く取り組みはじめました。
そんな中、時に注入治療は外科技術以上に難しいと感じることもありました。なぜなら注入の技術論は、外科の理論とまったく異なるからです。
ですが、老化の原因やメカニズムをきちんと理解し正しい解剖学の知識の上で理論に基づいた注入治療を行うと、外科手術以上の理想のエイジングケアができることも分かりました。このような注入治療の追求と研究を今日まで重ねた結果、ボトックス注入は約13年の月日が経ち、症例数は35,000件ほどになりました。国内のドクターの中ではとても多い症例数ですので、これが日本代表の注入治療エキスパートとして選ばれる理由の1つではないかと思っています。
解剖学に基づいた注入理論。
世界基準を実現する古山式ボトックスリフトとは。
―ボトックスはエイジングケアとしてどのような効果が期待できるのでしょうか
一般的にボトックスの作用は過剰な筋肉の動きを抑制することです。この作用を利用して、しわの改善、エラ張りの改善、汗を抑える作用など部分的な治療に多く用いられてきました。
一方近年では、このボトックスの作用を用いて顔全体のリフトアップができるなど、幅広いエイジングケアができるようにもなりました。その前にまず前提として「なぜ老化するのか」「老化とは何か」を理解する必要があります。
老化とは簡単に言うと、骨や筋肉が萎縮して脂肪や皮膚が下がってしまう現象です。解剖学的に顔や首にある筋肉は“上へ持ち上げる筋肉”と“下へ引っぱる筋肉”とに分かれて機能しているのですが、この下へ引っぱる筋肉が加齢にともなう様々な要因で優位になった時「しわやたるみ」として視覚的な老化現象が現れます。
ボトックスは筋肉の動きを抑制する作用をもっていますので、下へと引っぱる筋肉が固まって動かなくなってしまったいわゆる筋肉の拘縮(こうしゅく)状態を解消し緩めてあげることができます。
つまり、老化やたるみの原因をつくっている筋肉に注射し緩めることで、自然に顔全体が上へ持ち上がり老化現象を解消する。というのがボトックスによるエイジングケアの基本的な考え方になります。
―ボトックスによるリフトアップ術はどのようなものがあるのでしょうか?
まずたるみというのは、上へ持ち上げる筋肉より下へ引っぱる筋肉のほうが優位になってしまっている時におきる現象です。その中でもボトックスを使ったリフトアップの代表的な手法の1つに『ネフェルティティリフト』と呼ばれる手法があります。これは首にある下へと引っぱる筋肉の広頚筋(こうけいきん)にダイレクトにボトックスを注入し、たるみを改善させ持ち上げネフェルティティのような理想のフェイスラインにすることができる注入法です。同時に、たるみによって出来てしまうしわも解消させることができるのが特徴です。

ネフェルティティリフトのボトックス注入手法は、しわのみを解消させる注入手法とは違い、広頚筋の表層(浅い部分)にまんべんなく全体に染み込ませていくようなイメージで注射で細かくボトックスを打っていきます。そしてただ打つのではなく、その方その方のたるみやしわの症状を引き起こしている本当の原因となっている筋肉のつき方や位置・形状などを正しく理解することで、ネフェルティティリフトの最大の効果を得ることができます。
顔から首かけて存在している筋肉の種類は浅い層と深い層と存在している層が部位によって異なりますので、どのようなリフトアップ効果を出したいかによってボトックスを打つ層や手法が変わってきます。
アラガン社認定の「ボトックス注入顧問指導医」
―「古山式ボトックスリフト」について教えてください
僕が行っているボトックスリフトは、しわをとるために使われているボトックスを筋肉に打つのではなく顔面の皮膚直下に注射し皮膚を引き締めることによってたるみをとる注入手法です。
この方法だと、頬のたるみが自然に改善されすっきりとした顔立ちをつくることができます。
ボトックスリフトの手法はネフェルティティとは異なり、おでこから首にかけて顔全体を覆うようなイメージで注入していきます。
皮膚直下に注入するため、法令線や小じわなどの改善も行えるのが特徴です。
このように、ボトックスを使ったリフトアップやエイジングケアの効果は多岐に渡ります。「首筋が目立つから首筋に注射する」「目元がたるんだから目元に注射する」「頬がたるんだから頬に注射する」というように、起きている現象をそのまま捉えて対処するのではなく、“何によって引き起こされている症状なのか”を正しく理解すると、様々な症状に応用することができる素晴らしい治療です。
注入は予防医学の1つ。
入れすぎないように、常にナチュラルルッキング(自然な見た目)を目指すのがベスト。
―皆様へメッセージをお願いします。
ボトックス1つをとっても、部分的なしわの改善から下顔面のリフトアップ、さらには毛穴まで引き締めて顔全体の印象をも若返らせることもできるようになりました。と同時に注入治療を扱うクリニックや医師も増えてきました。
注入技術はどのクリニックへ行っても同じ。ではありません。簡単なようでとても奥深く、日々手技や理論、製剤の種類までもが進化し続けているものです。
そこで僕が注入治療において皆様にお伝えしたいのは「打ちすぎない」で欲しいということです。僕は幸いにも世界でもトップレベルの注入技術をもつ先生方と議論する機会がたくさんありますが、そういった先生ほど“ナチュラルルッキング”に仕上げます。
ナチュラルルッキングというのは、注入しているのかしてないなのか分からない程度の少量しか使わずに、とても若々しく、美しく自然で素敵な印象に仕上げることです。
当院では、修正の治療を行っていますが、まれにやりすぎている方を見受けます。
注入は「やりすぎずしっかりと結果を出せるベストな注入量」がとても大事ですので、解剖学をきちんと理解した上で実践できる経験値の多いトップレベルの医師を見つけてほしいと思っています。
最後に、僕が長年注入の患者様を見てきて思うのは、治療をしているかしていないかで数年後見た目の印象に大きな差がでるということです。現在すでにたるみやしわなどが気になっている方はもちろん、将来たるみやしわの癖をつけないという予防医学的な役割で使用することも大事だと思っています。
編集後記
私もたくさんのクリニックへ取材に行きますが、今回ほど注入の技術や理論に感動を覚えたことはありません。教えていただいた的確で最新の注入方法に魅力を感じ、個人的にも今までやりたいと思ってなかった唇のヒアルロン酸は、なぜか入れたくなってしまったほどです。注入は打ち手に差がでる。これ私もすごい納得ですので、是非皆様には、このような先生に出会うことを心の底から願うばかりの取材でした。
医療法人社団喜美会 自由が丘クリニック
1つの悩みや症状に対して、その治療法は多岐にわたります。 レーザー療法や注入療法のメスを使わない『非手術療法』、最高の美しさを追求する『手術療法』、肌のことならあらゆる悩みに対応できる『美容トリートメント』、加齢によるマイナス面を克服して、年齢と上手につきあう『抗加齢医学』、そして健康な身体であるからこそ、美しさもより一層際立つ『予防医学』。 この5つの方向から、形成外科、美容皮膚科、美容外科、美容内科、婦人科の5分野のエキスパートたちが、最高の技術でサポートいたします。
受付時間:10時00分~19時00分(木曜休診)
古山登隆 医師
1981年 北里大学医学部卒業 北里大学医学部形成外科入局
1985年 チーフレジデント
1986年 北里大学形成外科研究員
1989年 医学博士取得[コラーゲン薄膜を用いた培養皮膚モデルの形態学的評価] 北里大学形成外科講師
1991年 日比谷病院形成外科医長
1995年 自由が丘クリニック開設
2005年 横浜市立大学医学部非常勤講師
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