傷跡のレーザー治療について|レーザーの種類・ダウンタイム・費用などを紹介!

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傷跡のレーザー治療について!

公園のベンチで座っているスタイルのいい女性 少しのきっかけで傷を負ってしまい、なかなか傷跡が消えないことは誰でも経験をお持ちではないでしょうか。人目につかない部位であればまだしも、顔などの目立つ部位に出来てしまうと、気がかりとなりコンプレックスの原因になっていることもあります。 そこで今回はレーザー治療による傷跡治療について紹介します。

傷が残ってしまう理由

そもそもどうして傷跡が残る現象が生じるのでしょうか。皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三層構造になっており、ケガにより表皮や真皮が傷つくと、周囲の修復細胞がコラーゲンを生成することで傷の修復を行います。 しかし、傷に化膿が生じたり、傷周辺の組織への血行不良の状態が続くと、円滑な傷の修復がうまく完遂せずコラーゲンが過剰に生成されてしまうことがあります。その結果、なめらかな肌に回復しないまま、傷口が盛り上がったり赤みが生じたりして瘢痕とも呼称される傷跡が残ってしまうことがあります。 さらに傷跡には汗腺や皮脂腺が存在していないので、肌を保護するための水分や皮脂が分泌されません。そのためわずかな刺激でも炎症しやすい状態になっていることも、傷跡が残る原因になります。

レーザー治療が有効な傷跡の状態

調合しているクリニックの医師

凹みのある傷跡

傷跡には傷跡レーザー治療が効果的です。特にレーザー治療が有効な傷跡についてポイントを抑えておきましょう。ニキビ跡に見られる凹みのある傷跡は傷跡レーザー治療が有効です。レーザー照射により段差のある皮膚組織を削ることで、周囲の皮膚と平坦にすることで傷跡をきれいに治すことができます。 ただし、ニキビ跡は赤みが強く、炎症が慢性化していることがよくあります。その場合には、レーザー照射の前に治療薬で炎症を沈静化する必要があります。

盛り上がっている傷跡

盛り上がっている傷跡の典型的なものとしては、火傷跡があります。盛り上がりのある傷跡はケロイドや肥厚性瘢痕とも呼ばれる症状です。このような傷跡にも傷跡レーザーが有効です。赤みのともなう肥厚性瘢痕では、赤みが薄くなったり、皮膚表面の隆起が平坦化するなどの効果を期待できます。 さらに痛みやかゆみなどの自覚症状の改善効果も認められています。一方で膠原繊維細胞が傷跡をこえて広がるケロイドについては、赤みの改善などの効果を期待できるものの、切除術も併用したほうが良いとの意見もあります。

平らな傷跡

皮膚に盛り上がるのある肥厚性瘢痕は、さらに時間が経過して数年も経つと白っぽい平らな傷跡になります。これは成熟瘢痕とよばれる状態です。周囲の皮膚との段差はありませんが、色味が抜けて白っぽい外見になるので、正常な皮膚との境目が目立ちます。 その境界部分を傷跡レーザー治療で焼いて境目をぼかすことはある程度期待できるものの、完全に消すのは困難といえます。そのため手術による切除も検討されます。

傷跡の治療に使用される代表的なレーザーの種類

笑って携帯を見ている女性

CO2レーザー

CO2レーザーは火傷などの皮膚表面が大きくもりあがった部分に対して効果を発揮する傷跡レーザーです。ケロイドの治療においては患部の大きさによっては切除手術も行われますが、メスを入れることにより逆効果になりケロイドなどが悪化するリスクがあります。 そこで傷跡部分にCO2レーザーを照射して組織内部の水分を加熱し蒸発させることで、患部を蒸散させてしまい傷跡の回復をはかる治療です。傷跡を蒸散させる強いエネルギーを有するので施術前には麻酔が行われますが、 術後はヒリヒリした感覚があり、赤みも2日程度残ります。ダウンタイムは1週間ほど必要です。費用は1回あたり1-5万円となっています。

エルビウムYAGレーザー

エルビウムYAG(ヤグ)レーザーは、CO2レーザーに類似した働きをもつ傷跡レーザーです。エルビウムYAGレーザーも、肌の組織に含まれる水分に反応して一瞬で熱に変換され、蒸散作用を引き起こし患部組織を除去します。 ただし、CO2レーザーに比較しても10倍の水分の吸収率を持っています。そのため低出力でも周辺組織への影響を抑制しながら、ターゲット部分にのみを選択的に照射し蒸散させることが出来ます。火傷跡のように皮膚表面が盛り上がった傷跡に有効です。 ダウンタイムもCO2レーザーと同じように、痛みは少なく傷の回復も相対的に早いとされています。費用については1回あたり4万円前後が相場になります。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーは皮膚にレーザーを照射し、目に見えない微細なキズ(孔)を多数を開けて瘢痕組織の収縮させ、正常組織への再構築を促しコラーゲンを増加させることで組織の正常化を促す効果を持っています。 フラクショナルレーザーはこのように瘢痕組織を収縮させる効果が高いのでニキビ跡などの凹みのある傷跡のほか、火傷跡などの表面に盛り上がりを伴う傷跡にも有効です。フラクショナルレーザーにはレーザーによる熱作用を利用するものと、皮膚の剥脱を行うように作用するものに分かれ、それぞれダウンタイムも異なります。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは元来シミやアザなどの色素沈着を治療用の医療レーザーですが、傷跡レーザー治療にも効果を発揮します。 このレーザーはいかに皮膚表面を傷つけずにシミ部分の真皮のアザを消すことができるか、に着目して開発されたレーザーです。そのため皮膚への負担が少なく、ダウンタイム中の痛みなども軽減されています。そこで色素沈着を伴うニキビの傷跡や赤みの目立つケロイドに有効です。 ただし、CO2レーザーのように皮膚組織の蒸散作用はもっていないので、火傷跡のような盛り上がった傷跡にはあまり向いていません。費用は1回あたり1-2万円程度です。

サイトンレーザー

サイトンレーザーは、複数の最新レーザーなどを兼ね備えているのが特徴で、アメリカでは「キングオブレーザー」の異名も持つほどの最新のレーザーで、傷跡レーザー治療にも使用されます。 照射部位の皮膚組織を精密かつ正確に削りとり、1回の施術で完了することが出来ます。皮膚の表皮を削り取ることで平坦にし、肌のターンオーバーを促す効果を持っています。凹みのあるニキビ跡や色素沈着のある傷跡に有効です。また赤みを伴う傷跡やケロイドにも有効です。 ダウンタイムは3日程度で、費用としては5-10万円程度が相場です。

フラクセル

フラクセルレーザーは照射部位に無数の細かい傷をつけることで孔をうがち、皮膚の再生能力により新しい皮膚組織に再生することを期する傷跡レーザーです。皮膚組織の入れ替わりと同時に肌のハリを保つのに必要なコラーゲンの生成を促します。 特に皮膚の表面に凸凹のある傷跡に効果を発揮し、ニキビ跡のほか肥厚性瘢痕や火傷跡のような盛り上がりを伴う部位の傷跡レーザー治療として有効です。 ダウンタイム中は、照射直からが赤みを帯び、微小なかさぶたが1週間程度付着します。費用としては、照射部位により異なりますが、1回あたり3-21万円程度になります。

レーザーを受ける際にクリニック選びは重要

クリニックの男性医師 このようにニキビや火傷、ケロイドなどの傷跡レーザー治療には様々な種類が用意されています。なかには開発して日が浅い最新式のレーザーもあります。しかし治療を円滑に進め、所期した治療効果を得るためには確かな技術があってこそです。 どれだけ機器がすぐれていても、施術を担当する医師の技量が未熟ではいい結果を期待できません。豊富な経験と高い技術を持つ医師がいるかどうかが、クリニック選びで注意すべき点です。

傷跡の状態に合ったレーザーの種類を選びましょう!

横顔が綺麗な女性 大なり小なり傷跡の悩みを抱えている方は珍しくありません。目立つ部位の傷跡をケアするには傷跡レーザーが効果的です。傷跡の状態に応じて、傷跡レーザーの種類を選択し、確かな技術をもった経験豊富な医師による施術を受けることが、傷跡解消のための近道です。
【参考文献】 ⑴Burm JS, Lee YK, Young CJ, "Treatment of Facial Hypopigmented Scars by the Laser Hole Technique using a Non-fractional Carbon Dioxide Laser in Asian", Plastic and Reconstructive Surgery, (2018).

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